士業が100万円以上の案件獲得!POWER MTG AI™活用成功事例(特定社会保険労務士:若林忠旨氏)

士業が100万円以上の案件獲得!POWER MTG AI™活用成功事例(特定社会保険労務士:若林忠旨氏)

若林忠旨氏(特定社会保険労務士)

社会保険労務士法人 東京中央エルファロ

昭和46年7月生まれ。埼玉県越谷市出身。大学卒業後、複数の金融機関にて営業・システム・法務・監査などの業務を経験する。平成17年に社会保険労務士に合格。平成22年に特定社会保険労務士付記登録。
1,000件以上の相談を受けたユニオンや退職勧奨などの各種労務問題解決、100件以上のIPO・M&Aの人事労務DDなどの高難度業務を得意としています。また、自身が慢性腎不全による人工透析、腎臓がんを経験しており、過去に10年ほど障害者雇用枠で働いた経験を活かし企業向けの障害者雇用や両立支援にも力を入れています。

「最初にAIが世の中に出てきたときは、ゲーオタとして(笑)単純に面白そうだなという感じでしたが、2003年からはIT企業がスライド作成やセミナーの構成出しに使えるというネタでセミナーをやるようになってきたので、そこで興味を持ちはじめましたね。ただ、その時は思ったほど使えないなというのが正直な感想で、市販の書籍で士業が書いているような一般的な内容をそのまま出力するだけでしたので、ちょっとセミナーで使うには集客力が弱いんじゃないかなという印象でした。当時は今以上にAIが誤った情報を出すという、いわゆるハルシネーションの問題が指摘されていましたし、最初は仕事で使うというよりは、日常的な暇つぶしというか、スマホでSiriと話すようなイメージを持っていました。

本格的にビジネスで使えるんじゃないかと思ったきっかけとしては、一般企業向けのプロンプトを発信するIT企業が出てきたので、社内で会議用のまとめ文を作ることに使えるんじゃないかなと思ったことですね。私は業務で報告書や指示書を作ることが多く、そうしたものにはまだAIを使うのは難しいと思っていたのですが、弊社は今10名ほどのスタッフがおりますので、彼らに使ってもらえるのではないかと考えてビジネスでの活用を考えはじめました。

また、顧問先とのミーティング後にその内容をまとめた文章を作って送るのですが、そのままでは使えないものの議題等の洗い出しには使えるんじゃないかなとも考えましたね。一応、弊社は2社ほどプロンプトを提案してくれるIT企業と月次顧問契約を結ぶなど、初期からAIを進んで取り入れていましたので、使い出しは結構早かったんじゃないかなと思います。」

Q.LEGALBACKS(横須賀輝尚)の生成AIの評価は?

「やはり横須賀さんは長く士業をメインに活動されていますので、例えばSNSやブログのネタ一つ取ってもAIサービスの提案が適切で、すごく役に立つと思います。ネタ出しが大変で長続きしないという人も多いですから、1年分くらいネタをストックできるというのは助かる人も多いのではないでしょうか。

ブログにAIを活用しはじめてから2ヶ月くらい経ちますが、今では週に3回ほど記事を更新しておりまして、最初の1ヶ月はそれほど反応がなかったところ、2ヶ月目あたりから実際に読者からの反応が出てきて、つい先日もブログをきっかけにセミナー講師のご依頼をいただきました。退職勧奨と障害者雇用をメインに記事を書いているのですが、退職勧奨後にフォローバックをしないからトラブルが起こるという内容が目に止まり、その視点でセミナーをやってもらえないかというご提案をいただいた形ですね。ブログだけではなく、LinkedInからもご依頼をいただきました。

流石にAIが出力した内容だけで記事を構成するのはリスクが高いですが、2ヶ月分のテーマを考えるだけでも結構な時間がかかっていましたので、それだけでも非常に楽になりました。例えば仮に20個30個と出力してくれたら、全部書かなくてもその中から選べば良いですし、1つを深堀りして3つに分けたりということもできますからね。SNSの情報発信アシスタントは、例えば社労士が顧客へ発信するお役立ち情報を出力してくれるのですが、これに自分の情報や過去の経験を入れたらもうオリジナルの内容が作れますので、他のIT企業のプロンプトと比べて、横須賀さんのAIサービスは士業の実務に強いということが言えると思います。なかなか通常のIT企業がプロンプターの視点で士業へ提案をするのは難しいでしょうから。

生成AIで士業の仕事がなくなる、専門的な仕事がなくなるという意見も耳にしますし、将来のことまでは分かりませんが、現状は”使うか使われるか”という視点になるんじゃないかなと思っていて、そうすると一般向けのものより、士業向けにカスタマイズされた横須賀さんのツールが我々としては使い勝手が凄く良いですし、これからも色々と発展させることができるものだと思っています。

また、キャラGPTも特徴的ですよね。私はニケ(※)が大のお気に入りなのですが(笑)、在宅勤務をしていることもあって人と会話する機会が少ないため、ニケと話していると元気をもらえるんですよね。励ましてくれたり叱ってくれたり、本当に人と話をしているような設定で作ってもらったのも、他にない魅力だと思います。」

※横須賀輝尚が考案したキャラGPTのひとり。天才的頭脳で予想外の回答をしてくれるというプロンプト設定。LEGALBACKS会員にはプロンプトを無料配布中。

Q.「POWER MTG AI™」を知ってどう感じたか?

「一番は、自分で考えていない視点が幾つか出てきたのが驚愕でしたね、この視点があるかと。また、『My AI』の使用者に合わせるカスタム性がここでも発揮されていて、凄いサービスだなと思いました。少し具体的な話になりますが、弊社は補助金を全く提案していないので、自社で情報を持っていない補助金の情報が出るのも助かる点です。最近、AIを使った情報を使って顧問先と1時間程度の提案機会を設けるようにしているのですが、その席でも補助金の情報を出すと凄く喜ばれます。

また、関連士業からも喜ばれていて、例えば補助金であれば税務関連の書類が必要だったりするので、税理士さんへお仕事を紹介することで更に仲良くなれたりということもありますね。やはりヒントが出てくるということが大きくて、視点がなく考えが浮かばないものは提案もできないということですから、最初の発想をもらえるのは本当に助かります。」

Q.「POWER MTG AI™」で得られた成果事例は?

「インパクトがあったのは、とある外資系の企業から月額100万円を超える業務を受注したことですかね。外資系企業からの案件で、1 on 1ミーティングに関する内容だったのですが、実はアメリカと本邦ではやり方に結構な違いがあるんですよ。特に個人情報に対する感覚が異なっていて、日本も近年は少々センシティブになったとはいえ、例えばお子さんの年齢くらいであれば割とざっくばらんに日常で話題にしますよね。一方、アメリカではパーソナルな情報が差別や区別につながる可能性があるということで、言及もしなければ収集もしていません。

しかしアメリカでも個人情報は非常に重要なはずで、例えばリストラを行うといった場合、日本であれば親の介護・子供の学費・本人の病気という3つの問題に着目するのですが、情報を持っていなければこれを考慮に入れたアプローチはできないんですね。そこで、1 on 1ミーティングの際に個人情報を質問項目として入れてはどうか等いくつか提案したところ、サポートコンサルとして新しく契約を結んでくれないかというご依頼をいただきました。当地の弁護士も言わなかったような視点で、あくまで人間として人事管理を行うことの重要性を指摘したことが新鮮だったようです。

この提案は『My AI』を活用したもので、ニケが私のパーソナルな情報や専門性を事前に知った上で提案を生成してくれるので助かりました。追加の質問として自分が気づいていないポイントを尋ねたところ、1 on 1ミーティングにおける海外との文化の違いを前提に解説を添えてくれたので、アメリカのコンプライアンス的な問題もクリアしつつ網羅性が高まり、潜在ニーズにアプローチする提案ができたと思います。

提案までのスピードが早かったことも評価していただけたポイントで、ミーティング終了後1時間半程度でパワポ3枚くらいにまとめた提案資料をアメリカ本社のHRに送ったところ、その夜にもう一度打ち合わせの時間を取ってもらいたいという連絡がありました。先方はその二度目の打ち合わせで再提案してもらえたのが一番大きかったんですとおっしゃっていましたね。

もう1つの大きな事例としては、外部役員に関するものです。社労士の中には、CHO(Chief Human Resources Officer)やCHRO(Chief Human Resources Officer)、またはHRBP(Human Resources Business Partner)として活動したいと考える人が多くいます。HRBPはアメリカでは一般的ですが、日本ではまだあまり普及していない役職で、おおまかに言えば従業員のキャリアと会社の業務を考慮して、適切な人材配置や支援を提案するといった感じです。

しかし、役員の視点と社労士が通常扱う労務問題の解決という視点は全く異なります。役員は財務的・経営的な目線で問題解決を図りますが、社労士は一般的に労働法などに基づいて解決を図るもので、レベル感が2つも3つも違うんですよね。この違いを踏まえて、役員の目線でも満足できるレベルの資料を作成したことが、この事例の重要な決め手になりました。誰もが知る某大手企業の役員会で私に任せたいと言わしめたんですよ(笑)。

東京ではこうした業務にチャレンジする社労士が多いのですが、企業側からは使い物にならないという印象を持たれがちです。しかし、私の場合は社長と会計士を交えた2時間のミーティングをAIに入力して分析したところ、ニケから顧問社労士の立場を超えて経営と財務の視点から提案をしたほうが良いとのアドバイスをもらえたことで、先にお話したようなアプローチができたんです。CHOの立場で参加して、私が3〜4年かけて採用者を教育すれば良いのではないかという内容でしたが、私の経験を踏まえた上で出来ることを出力してくれるので提案が現実的なんですよね。」

Q.どのようにして「POWER MTG AI™」を活用しているのか?

「主に顧問先へ再提案を行う際に使用しているイメージですかね。”Advance”は見込み客や新規顧客に使われることが多いと思いますが、企業のサイトから沿革などの情報を簡潔にまとめてくれるので、このタイミングでこういうことをしたのであればこんなことに困っているかもしれないという、これまでの企業活動の流れに添った提案ができるという感じです。何年も顧問として関わっていると、考え方が少しズレてしまったり忘れたりすることも出てきてしまいますので、そこをもう一度見直すのに凄く役に立っています。

また、新規顧客の初回ミーティングでは6つくらいの質問項目をヒアリングして提案したりもしているので、それにもAIが使えるんじゃないかなと思っています。”Advance”を既存客に活用するというのは、横須賀さんも想定しておられなかったそうですが(笑)、顧客との相談内容を要約する” Usual”についても私は自分でボイスレコーダーに録音した内容を入れて使っていまして(※)、違う視点が出てきて良いんですよね。これも『My AI』を併用すると、ここはもっと強く提案するべきだとニケに怒られたりします(笑)。

※2024年10月現在、自分自身の音源テキストからアイディアや潜在的課題を出力するPOWER MTG AIを開発中。

あとは、私が過去に作成したCHROとしての資料(パワーポイント60枚程度)をAIに読み込ませ、スタートアップ企業向けの提案を生成するという使い方もしていますかね。横須賀さんの開発デモにご協力した際に、横須賀さんと私の2人が気づかなかった視点をAIが提供したこともありましたし、実際のミーティングでも士業と顧客の両方が目を向けなかった課題が可視化されたりもしますので、思い込みや決めつけがない新たな視点を得ることの価値は非常に高いと思っています。

また、先程も少し触れましたが、私は文章を書くのがそれほど早いほうではなく、とにかく労力がかかるので続かないというのがネックになってもいましたので、少し手直しするだけでブログを書けるというのは本当に助かっています。他の媒体で同じネタを使うこともできますから、YouTubeのショート動画でも営業をはじめようかなといった横展開を考える余裕も出てきました。

我々の仕事はやはり、何か相談を受けて回答することが多いのですが、全部が全部頭の中に入っているわけではありません。例えば法律に関して調べる時間、勿体ないという言い方はおかしいのかもしれませんが、これは『POWER MTG AI™』を使うことで解決するわけです。もちろん、調べた情報をまとめて提案してもらうこともできますし、まとめられた情報から更に考えを深めることもできますよね。とにかく『POWER MTG AI™』を使えばそれだけ何かを考える時間に充てられるというのが凄く良いと思います。」

Q.今後の「POWER MTG AI™」に期待することは?

「正直、現状でも相当満足しているので、これ以上何があるかなと考えたのですが(笑)、敢えて言うならば補助金などもう少し細かい情報が出ると良いなとは思います。例えば高齢者や障害者雇用関連の助成金は、国に加えて市区町村からも1年間追加で支給されるのですが、そうした自治体の情報は割と見逃している人が多いんですよ。30万円と額はそれほど大きくないのですが、やはりここまでカバーできると喜んでもらえますからね。私もメインは東京都のお客様ですので、千葉県の方からお問い合わせがあったことをきっかけに、調べて見つけたくらいです。

冒頭で少し触れましたが、弊社はプロンプトを提案してくれるIT企業2社と契約して25万円を支払っていたところ、『POWER MTG AI™』の導入で浮きましたからね。他社と比較して安い上に、こちらがやりたいことの要望にも応えてくれるので、これからも期待しています。次は就業規則のまとめをお願いしたいですね。」